エラスチン徹底解説!老化を止める最強の弾力成分と若返り習慣【東京情報大学・嵜山陽二郎博士のヘルスケア講座】

エラスチンは、ゴムのように伸び縮みする性質を持つタンパク質の一種で、コラーゲンとともに組織を支える重要な役割を果たしています。血管、肺、皮膚、靭帯など、弾力性が求められる部位に多く含まれており、特に血管では血流をスムーズにし、肌ではハリや柔軟性を維持するために欠かせません。コラーゲンが組織に強度を与える一方で、エラスチンは元の形に戻る力を提供します。体内のエラスチン量は20代半ばをピークに減少を始め、紫外線や加齢、糖化などの影響で質も劣化します。これが原因でシワ、たるみ、動脈硬化などのトラブルが引き起こされます。食事やサプリメントで補うことも可能ですが、再合成が難しいため、日常的な抗酸化対策や規則正しい生活習慣で、今あるエラスチンを守ることが若々しさを保つ鍵となります。
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エラスチンの基礎知識と体内で果たす役割
私たちの体を構成するタンパク質の中でも、特に「弾力性」を司る重要な成分がエラスチンです。全身のタンパク質の数パーセントを占めるに過ぎませんが、その役割は非常に多岐にわたります。エラスチンは別名「弾力繊維」とも呼ばれ、ゴムのように伸縮する性質を持っているのが最大の特徴です。この性質により、心臓から送り出される強い血圧を受け止める血管や、呼吸によって膨らんだり縮んだりする肺、そして表情の変化に合わせて動く皮膚など、柔軟性が求められるあらゆる器官において構造を支えています。エラスチンが十分に存在する組織は、形が崩れてもすぐに元に戻る復元力を持っており、これが若々しさや健康の源となっています。
コラーゲンとエラスチンの密接な関係
よく美容成分として対比されるコラーゲンとエラスチンですが、この二つはセットで働くことで初めてその真価を発揮します。例えるならば、コラーゲンは家を建てる際の「鉄筋」であり、組織の強度や頑丈さを維持する役割を担っています。一方でエラスチンは、その鉄筋を束ねたり繋ぎ止めたりする「スプリング(バネ)」のような役割を果たしています。コラーゲンだけでは組織は硬くなりすぎてしまい、逆にもろくなります。そこにエラスチンが加わることで、しなやかさと弾力が生まれ、外部からの衝撃を吸収し、元の形を維持できるようになるのです。この「強さ」と「しなやかさ」の絶妙なバランスが、私たちの体の柔軟な動きを可能にしています。
皮膚におけるエラスチンの重要性と美容効果
美容の観点から最も注目されるのが、真皮層におけるエラスチンの働きです。肌のハリや弾力は、真皮にあるコラーゲン、エラスチン、そしてヒアルロン酸の三層構造によって保たれています。エラスチンは真皮のわずか2?5%程度しか存在しませんが、網目状に張り巡らされたコラーゲン繊維を繋ぎ止める役割をしており、これがあることで肌は指で押してもすぐに跳ね返るような弾力を持つことができます。もしエラスチンが不足したり、質が劣化して弾力を失ったりすると、コラーゲン繊維を支えきれなくなり、肌は重力に負けて「たるみ」を生じさせ、深い「シワ」が刻まれる原因となります。特に目元や口元など、動きの激しい部位の肌の老化にはエラスチンの状態が直結しています。
血管の健康を守るエラスチンの力
エラスチンは見た目の若さだけでなく、生命維持に欠かせない血管の健康にも深く関わっています。特に心臓に直結する大動脈などの太い血管では、その構成成分の約50%がエラスチンで占められていると言われています。心臓が血液を送り出す際の高い圧力に耐え、血流の拍動をしなやかに吸収するためには、血管壁に高い弾力性が必要です。加齢や生活習慣病によってエラスチンが減少・変性すると、血管は硬くなり、いわゆる動脈硬化の状態に陥ります。血管が柔軟性を失うと、血圧の上昇を招き、心疾患や脳血管疾患のリスクを高めることになります。そのため、エラスチンを健全な状態に保つことは、究極の血管アンチエイジングとも言えるのです。
エラスチン減少の主な原因と対策
体内のエラスチンは、残念ながら20代半ばをピークに減少し始め、40代を過ぎる頃には急激にその量が落ち込みます。また、エラスチンは一度壊れてしまうと、体内で再合成されるのが非常に難しいという特性を持っています。減少を加速させる最大の要因は「紫外線」です。紫外線(特にUV-A波)は真皮層まで到達し、エラスチンを切断する酵素を活性化させたり、繊維そのものを変質させたりします。これを光老化と呼びます。次に注意すべきは「糖化」です。過剰な糖分がタンパク質と結びついて発生するAGEs(糖化最終生成物)は、エラスチンを硬く脆くさせ、弾力を奪ってしまいます。さらに、喫煙やストレスによる活性酸素もエラスチンを攻撃し、劣化を早める大きな要因となります。
エラスチンを補い、守るための生活習慣
失われゆくエラスチンを補い、今あるものを守るためには、多角的なアプローチが必要です。まず食事においては、エラスチンそのものを多く含む食材(魚の動脈球や鶏の首など)を摂取するほか、エラスチンの構成成分となるアミノ酸や、合成を助けるビタミンC、銅などのミネラルをバランスよく摂ることが推奨されます。近年の研究では、高分子のエラスチンサプリメントを摂取することで、肌の弾力改善や血管の柔軟性向上に寄与する可能性が報告されています。また、外部刺激から守るために、一年を通した徹底的な紫外線対策と、血糖値を急激に上げない食生活を心がけることが、残されたエラスチンを長持ちさせるための最良の防御策となります。質の高い睡眠をとり、抗酸化作用のある食品を積極的に取り入れることも、組織の修復をサポートする上で極めて重要です。
まとめ:一生モノの弾力を維持するために
エラスチンは、私たちがしなやかに、力強く生きるための「弾力の要」です。肌の美しさから血管の健康、肺の機能に至るまで、その恩恵は全身に及んでいます。一度失うと再生が困難という厳しい側面はありますが、若いうちからその重要性を認識し、保護に努めることで、老化のスピードを緩めることは十分に可能です。毎日のスキンケアや日焼け止めによる防御、そして栄養バランスを考慮した食事といった小さな積み重ねが、10年後、20年後の自分の体の「跳ね返る力」を決定づけます。エラスチンを大切にする生活は、単なる美容法にとどまらず、全身の健康寿命を延ばすための賢明な選択なのです。今日からでも、自らの体内に宿るこの貴重な弾力繊維を労わり、健やかな未来を築いていきましょう。





